
LMS(学習管理システム)とは?機能や教育上のメリット、導入事例を解説
「LMS(Learning Management System)」「学習管理システム」と呼ばれるシステムが話題になっています。教育に関するシステムですが、教育業界のみならず、あらゆる業界の企業にも関わるものです。ここでは、LMSとは何なのか、また従来のオンライン教材との違いは何かを解説していきます。この記事を参考に、自社の教育環境構築に役立てていただければ幸いです。
目次[非表示]
- 1.LMS(学習管理システム)とは
- 1.1.LMSが登場した背景
- 1.2.LMSの種類
- 2.LMS(学習管理システム)の機能
- 2.1.受講(eラーニング)機能
- 2.2.受講者や受講状況などの管理機能
- 3.LMS(学習管理システム)を導入するメリット
- 4.LMS(学習管理システム)の導入事例
- 5.企業が人材教育を行うのにおすすめのツール
LMS(学習管理システム)とは
LMSとは「Learning Management System」の略称で、「学習管理システム」と訳されます。eラーニングを実施する際に利用されるシステムであり、単に教材を配信するだけでなく、さまざまな管理機能を備えた統合的なシステムである点が特徴といえます。
LMSが登場した背景
LMSが登場する以前のeラーニングは、一方的に教材を配布するといった手法が一般的でした。それでも従来のアナログな学習方法に比べると画期的であり、教育の手段が増えたことには違いありません。インターネットやデジタルデバイスの普及が、こうしたeラーニングの普及を推し進めたのです。
アナログでの教育に比べて講師の負担は減り、受講者側も好きなタイミングで好きなように学習することが実現されました。教材の記録が残ることでいつでも何度でも同じ講義を見ることができますし、eラーニングに大きな利点があることは間違いありません。
それが現代においてはクラウドサービスも多く展開されるようになり、さまざまなサービスにおいて双方向のやり取りも実現されています。eラーニングに関しても、より多様な機能を搭載することが可能となり、複雑な管理機能搭載に対する技術的な問題も超えることができるようになりました。
そこで登場したのがLMSです。
LMSは、「教材を一方的に配布してあとは受講者任せ」とするのではなく、一歩進んだeラーニングが実現されています。受講の履歴であったり受講者情報であったり、そのほかにもさまざまな情報を一元的に管理することで、より効率的かつ効果的な教育環境が構築可能になりました。
LMSの種類
LMSの概要については、上記の通りですが、いくつかの観点からLMSを種類分けすることができます。有料・無料の別、開発元の違い、システムの提供環境の種別、機能性の違いなどから分けて考えることができるのです。
例えば、無料のオープンソースとして提供されている場合、コストをかけず導入ができます。ただし機能面が不十分な場合や、自社でカスタマイズが必要になることもあります。
これに対しベンダーが開発・提供しているLMSは、有料にはなるものの機能が充実しているものが多くあります。システム構築から運用に関することまでサポートが受けられ、eラーニングの利用に専念できるというメリットがあります。
LMSを自社開発するという手段もありますが、この場合は自社に相当の技術とノウハウが蓄積されていなければなりません。
システムの提供環境に着目した場合、「クラウド型」と「オンプレミス型」に大別できます。インターネットを介してオンラインでシステム利用をするのがクラウド型で、自社で用意したサーバーを使い、社内ネットワークを介してシステム利用するのがオンプレミス型です。後者のほうが自由に設計することができるというメリットがありますが、現代における主流はクラウド型です。利便性の面で優れ、運用面でも自社に手間がかからず、コスト面でもオンプレミス型に比べて安価でシステムを導入できるといったメリットがあります。
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LMS(学習管理システム)の機能
LMSについてよりイメージをつかむために、搭載されていることの多い具体的な機能についてご紹介します。
受講(eラーニング)機能
LMSは、eラーニング機能、つまり受講する機能が基本となります。特定の教材を、特定の受講者に対し、特定の期間などを指定して配布します。ただし、そのカスタマイズ性やシステムの操作性、教材の豊富さなどはLMSによってさまざまです。
また、eラーニング機能に付随して以下のような機能を持っている製品が多く利用されています。
動画の配信機能
教材の一部として動画が配信できる機能。ダウンロードせず、オンラインで閲覧できるストリーミング配信の形を採用しているのが多い。
承認者機能
受講に関する承認権限を持つ、アカウント設定ができる機能。
レコメンド機能
ユーザー(受講者)の属性、受講履歴、そのほかの情報から、各ユーザーに適したおすすめ教材を提示する機能。
タブレットやスマホを使う機会も多いため、パソコンのみならずさまざまなデバイスで受講できるかどうかも、LMSを選ぶうえで着目すべきポイントといえます。
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受講者や受講状況などの管理機能
前項のeラーニング機能は標準的なもので、LMSにおいて特に注視すべきは、管理機能になります。具体的には、以下のような機能です。
- 受講者であるユーザーの登録・管理をする機能
- ユーザー同士の紐づけなどによるグループ管理機能
- 各ユーザーの受講状況、進捗状況の管理機能
- 各ユーザーのテスト結果、成績の管理機能
- アンケート機能
- レポート提出の機能
- ユーザー同士がシステム内でコミュニケーションがとれる社内SNS機能
どのような機能が搭載されているのか、詳細は各LMSの内容をチェックする必要がありますが、LMSの多くはこうしたユーザー管理に関わる機能が充実しています。また列挙した機能から分かるように、双方向のやり取りに関する機能が備わっているのもLMSの特徴です。従来のeラーニングは一方的に配布するだけだったのが、ユーザー側から資料が提出できたり、インタラクティブなコミュニケーションまで実現できるのです。
LMS(学習管理システム)を導入するメリット
LMSがeラーニングおよび受講者の管理機能を備えていることで、さまざまなメリットが得られます。
例えば、受講者側としては自分の進捗率をはじめ、テスト結果などから知識の定着率なども把握できるようになります。機能によっては自らの苦手分野の把握や今後取り組むべき分野がつかめるようになり、モチベーション向上にもつながります。
システムの管理者側としても、各ユーザーの進捗度合いを把握できることで今後のスケジュールや教材の見直しなどができるようになるというメリットが得られます。社内教育用にLMSを導入している場合、コストや各社員が担当する本業への影響なども考慮しなければなりませんが、バランスのとれた教育が実施しやすくなります。
データの集中管理により運用・保守が楽になり、管理者自身の負担も軽減されるでしょう。
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LMS(学習管理システム)の導入事例
すでにLMSを導入して社内教育・研修で運用している事例は多く存在します。「playse.ラーニング」を導入した企業についてみてみましょう。
ミズノ株式会社では、集合研修をeラーニングに移行することでコストカットに成功しています。具体的には、若手社員から一般社員、支配人、管理職といった層に分け、各階層に適したコンテンツの配信を行っています。
導入後は、「受講状況を社員の評価に活用しやすくなった」「資料作成の手間がなくなり、工数が削減できた」といった効果が得られているようです。
一般社団法人和乃絆では、障害者就労支援を目的に、eラーニングを導入しています。紙の教材からデジタルに移行したことで、教材を探す手間は大幅に削減。隙間時間を使った学習も可能になったようです。
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企業が人材教育を行うのにおすすめのツール
企業が人材教育を行う場合、LMSを導入すれば簡単かつ効果的に学習機会を設けることができます。また、管理性も向上し、各データを有効活用していくことが可能となるでしょう。
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