クリティカルシンキングとは?意味や組織で活用するメリットなどを解説

クリティカルシンキングとは?意味や組織で活用するメリットなどを解説

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クリティカルシンキングは、ビジネスでも注目されている思考法のひとつ。人材開発担当者のなかには、社員教育によってクリティカルシンキングを組織全体で強化したいと考えている人も多いのではないでしょうか。

この記事では、クリティカルシンキングの意味やメリット、実践方法などを紹介します。社員教育に役立つオススメサービスも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

1.クリティカルシンキング(批判的思考)とは?

クリティカルシンキングとは、ある事象を批判的かつ論理的な視点で見る思考法です。クリティカルシンキングを実践すると、物事の本質や正しい結論を見つけられます。物事の本質を見極めるには、抜け・漏れをなくすために多くの観点から思考しなければいけません。

ただし、クリティカルシンキングは「粗探し」ではないのです。相手の言い方が粗探しをしているように感じるとき、主観的な意見や根拠のない意見が混じっている可能性もあります。

クリティカルシンキングについては「クリティカルシンキングとは?鍛え方や実践ワークのやり方・例題などを紹介」も参考にしてください。

2.クリティカルシンキングとロジカルシンキング(論理的思考)の違い

ロジカルシンキングは、因果関係を意識して論理的に考える思考法です。クリティカルシンキングとロジカルシンキングの違いは、批判的な視点の有無にあります。

  • クリティカルシンキング:前提条件をも疑って思考する
  • ロジカルシンキング:批判的な視点はなく、論理性のみを重視して思考する

ロジカルシンキングについては「ロジカルシンキング研修とは?効果的に実施する方法やポイントを詳しく解説」を参考にしてみてください。

3.組織においてクリティカルシンキングはなぜ必要?

組織においてクリティカルシンキングが必要な理由を、変化の激しいビジネス環境や、情報・価値観の多様化に触れつつ解説します。

3-1 変化が激しい時代になっているため

昨今、これまでの経験や知識が通用しないケースが増えています。ビジネス環境は刻々と変化し、競争も激化。培ってきた経験や知識をそのまま展開しても「たった今直面している状況」に対応できるとは限りません。

変化に対応し、自社が抱える課題をスムーズに解決していくためには、クリティカルシンキングが必要です。現在取り組んでいる施策や目標設定が本当に正しいか、今の時代にマッチしているかを、クリティカルシンキングを活用して見極めましょう。

3-2 たくさんの情報や価値観が存在するため

情報や価値観の多様化も、クリティカルシンキングが求められる理由のひとつ。インターネットが普及し、消費者はリサーチの過程でさまざまな情報源に接するようになりました。また、消費者の価値観・ニーズも多様化しています。

本質からずれた行動や選択をすると、施策や事業はうまくいきません。しかし、情報と価値観が多様化した世の中で本質をつかむのはかんたんではないでしょう。批判的な姿勢で一つひとつの事象を精査しないと、間違った結論に行き着いてしまいます。施策や事業の成功のために、クリティカルシンキングで物事の本質を見極めましょう。

4.組織でクリティカルシンキングを活用するメリット

組織全体で、クリティカルシンキングを強化するメリットについて解説します。

4-1 物事の本質をとらえられる

クリティカルシンキングは疑う姿勢で思考していくため、表面的な事象に左右されません。表面的な事象に惑わされると、物事の本質をとらえられず、的確な対処法を見つけにくくなります。クリティカルシンキングでさまざまな情報を疑いながら考えると、矛盾点を見つけやすくなり、正確な判断を下せるでしょう。

クリティカルシンキングは、過去の成功体験や失敗をも疑う思考法です。「あのときはなぜうまくいったのだろう?」「なぜ失敗したのだろう?」と結果に至った根本的な原因を考えると、今のビジネスに通用するヒントを得られるでしょう。

4-2 ビジネスにおけるリスクを回避できる

検証からスタートするクリティカルシンキングでは「情報が正しいか?」「思考に抜け・漏れがないか?」を判断してから行動に移します。リスクを事前に見つけ、回避・損失抑制につながる施策を講じて企業を守りましょう。クリティカルシンキングを実践しなければ、アイデアを見つけた喜びのあまり、リスクを見逃してしまうかもしれません。

また、リスクを考えすぎて実行に移せないままチャンスを逃す場合もあります。クリティカルシンキングで視野を広げ、スピーディーにリスクを見つけて対策しましょう。

4-3 社員同士がコミュニケーションをとりやすくなる

クリティカルシンキングの考え方が企業に浸透すると、社員同士がコミュニケーションをとりやすくなります。クリティカルシンキングでは、根拠をもとに客観性の高い主張ができるためです。仮に経験や知識から浮かんだアイデアでも、クリティカルシンキングで掘り下げてから提案するようにしましょう。

発言の真意をくみ取れるところも、クリティカルシンキングのメリットといえます。人それぞれ知識や経験は異なるため、あいまいな部分をそのままにすると認識にズレが生じる恐れもあります。クリティカルシンキングで相手の真意を探る習慣をつけ、スムーズにコミュニケーションをとりましょう。

4-4 新規事業の立案に役立つ可能性がある

クリティカルシンキングによってさまざまな視点から物事をとらえると、新しいビジネスアイデアが生まれるきっかけになります。上述したように、世の中には多様な情報や価値観が混在しており、消費者が本当に求めるものはかんたんに見つかりません。クリティカルシンキングを使って、消費者が本当に求めているものを探りましょう。

新規事業計画の立案にも、クリティカルシンキングは有効です。新規事業にはさまざまなリスクが予想されるものの、クリティカルシンキングなら網羅的かつスピーディーにリスクを洗い出せるでしょう。

4-5 必要な議題にコミットできる 

クリティカルシンキングが浸透した組織では、「なぜその議論をするのか?」という目的を決めてから議論を始めます。目的が明確であれば、会議やミーティングなどで必要でない議題に時間を取られません。誰かが重要度の低い話題を出しても、脇道にそれず本筋に戻れるでしょう。

議題を絞れば解決すべき議題について集中的に議論でき、議題が早く解決すれば余った時間を通常業務に回せます。労働力には限りがあるため、クリティカルシンキングで必要な議題にコミットしましょう。

4-6 数値データを活用した正確な判断ができる

クリティカルシンキングでは、検証や分析のためにさまざまなデータを集めます。定性的な情報のみでは話があいまいになってしまうため、クリティカルシンキングでは定量的な数値データが必要です。

また数値を見ると主観を排除できるため、客観性の高い結論を導き出せます。たとえば、マーケティング戦略を立案する際は、市場規模のデータや自社のリソース・ノウハウなどのデータを収集します。データの持つ意味を理解して、数値データを活用しましょう。

5.クリティカルシンキングの実践方法・手順

クリティカルシンキングは、目的を明確にしてから思考し始めます。クリティカルシンキングの実践方法・手順を紹介します。

5-1 1.目的を明確化する

まずはクリティカルシンキングを活用する目的を、明確にしてください。目的とは、「どんな結果を得たいのか?」「何を実現したいのか?」「なぜその議論が必要なのか?」といった問いに対する答えです。

ビジネスにはスピードが求められるため、可能な限り速やかにクオリティの高い結論を導き出さなくてはなりません目的を明確にしてクリティカルシンキングを実践し、手際よく結論を導き出しましょう。目的がぼやけていると、思考にばかり時間をとられ、考えがまとまらなくなる恐れもあるため注意してください。

5-2 2.事象について批判的な視点から分析する

目的が決まったら、事象ごとに丁寧に分析しましょう。

たとえば「近年自社の若手社員の離職が目立っているのは、人事評価制度が充実していないからではないか」という事象があったとします。「離職が増えている理由はほかにもあるのではないか?」と、批判的な視点で分析していくと「労働環境」や「コミュニケーション」などほかの事象も見えてくるでしょう。

考えられる事象を網羅的に挙げて、分析してみてください。思い込みや偏見で、検証する事象を絞らないよう注意しましょう。

5-3 3.課題を抽出する

現状を丁寧に分析したあとは、課題を抽出します。先ほどの「若手社員の離職」についていうと、クリティカルシンキングをしなければ、「離職理由は人事評価制度が課題である」と早々に結論づけていたでしょう。

しかし、事象を検証していくと、真の課題は「労働環境」や「コミュニケーション不足」の可能性もあります。課題設定を誤って対処法を考えても、若手社員の離職を食い止められません。課題を解決するには、クリティカルシンキングで物事の本質(真の課題)を見抜くことが重要です。

5-4 4.課題解決のための方法を考える

課題抽出ができたら、その課題を解決するためにはどうすればよいか、考えましょう。たとえば「労働環境が原因で若手が離職している」という課題の場合「残業対策をする」「コミュニケーションがとれるようイベントを開催する」といった施策が挙げられます。

施策の方向性が決まったら、施策の妥当性を検証しましょう。「労働環境改善のために残業対策する」と決めたとき「ヒアリングした人数は少なくなかったか」「自分の思い込みで状況が改善すると決めつけていないか」などを疑います。施策を具体化するときは「誰が・何を・いつまでに・どこで・どのようにして」実行するかについて考えてみてください。

6.クリティカルシンキングを実践する際のポイント

クリティカルシンキングでは、目的や思考の癖を意識してください。また、議論の際は伝わりやすい話し方を心がけ、結論が出てからも問い続ける姿勢を持ちましょう。ここでは、クリティカルシンキングのポイントを詳しく解説します。

6-1 目的を意識する

上述したようにクリティカルシンキングを実践する際は、つねに目的を意識することが大切です。複数で議論する場合は、事前に目的をすり合わせて認識にズレがないようにしましょう。目的を忘れた議論では会話の範囲がどんどん広がり、結論に辿りつけなくなります。意味のない議論で時間が終わってしまうかもしれません。

6-2 思考の癖を認識する

思考の癖や偏りがあると、正確に物事を認識できません。人それぞれこれまで経験してきたことや培った知識は異なるもの。意識しないと客観性に欠ける考え方や発言をしてしまうかもしれません。組織でクリティカルシンキングを実践する際も、癖の認識が非常に大切です。

自分以外に、メンバーの癖も考えつつ議論を進めましょう。お互いに癖の傾向がわかっていれば注意しあえるため、クリティカルシンキングの精度が高まります。

6-3 問い続ける

いったん結論がまとまっても、つねに問い続ける意識を持ちましょう。時間をおいて考えると、客観性に欠ける部分や、漏れ・ダブりなどを発見できる可能性があります。

また、変化が激しいビジネスの世界では、一度導き出した結論が通用しなくなっているかもしれません。結論を出したときから時間が経っていれば、過去と現在の状況を照らし合わせ、本当に結論に従って事業や施策を実行してよいか考える必要があります。問いかけを続け、結論の精度を高めましょう。

6-4 事実と意見をきちんと区別する

クリティカルシンキングによって物事の本質を見出すには、「事実」と「意見」をきちんと区別することが大切です。

たとえば「20代の女性をターゲットとして広告を出稿したところ、確かな効果があった」という事実があったとしましょう。それをもとに「20代の女性をターゲットに、より広告費をかけるべきだ」という主張が社員Aから出ても、それは単なる意見であり事実ではありません。社員Aが、ほかのターゲットでも広告費と効果の関係を見ているとは限らないためです。

視点を変えれば「もっとほかにターゲットはいるのではないか?」「広告以外に売れ行きを左右する要素があったのではないか?」などと考えられます。

6-5 具体的にわかりやすく話す

クリティカルシンキングを実践する際は、具体性を意識することが大切です。

たとえば「多い」「少ない」といった形容詞のみで表現するより「前回の1.3倍売れ行きがよい」「今月の来客数は、先月の70%程度」と数値を使うと具体的に表現できます。あいまいな会話を減らすほど、相手にこちらの意図が伝わりやすくなり、円滑なコミュニケーションが可能です。

また、情報が伝わるほど相手は思考しやすくなるため、多角的な視点で議論できます。

6-6 正確な情報を集める

クリティカルシンキングでは、さまざまな情報やデータを活用しながら話し合いを進めます。しかし、収集した情報の正しさや質は、丁寧に見極めなければなりません。情報に誤りがあると、正しい結論まで辿り着けないためです。情報を集める時点から「本当に正しい情報・データなのか?」と、確認する癖をつけましょう。

近年、手軽にオンラインで発信できるようになった反面、嘘や信憑性の低い情報も多く見られます。複数の情報源を使って情報の真偽を精査する、公的機関の情報を調べるなどして、正確な情報を集めるよう注意してください。

7.クリティカルシンキングに活用できる思考のフレームワーク

クリティカルシンキングに活用できる思考のフレームワークとして、ピラミッドストラクチャーとMECEを紹介します。

7-1 ピラミッドストラクチャー

結論と根拠を論理的に整理するフレームワークのこと。ピラミッド型の階層になっており、結論を頂点に置き、下層に根拠を並べていくのです。上層と下層は「何がいえるか?」「なぜそういえるのか?」という関係でつながっています。ピラミッドストラクチャーを使うと、論理の流れが見える化されるため、説得力のある主張が可能です。

また、結論に至るまでの矛盾点を見つけやすいところもピラミッドストラクチャーのメリット。思考の癖や事実と意見が混じっている部分を見つけたら、考え直したほうがよいでしょう。

7-2 MECE

「Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive(漏れなくダブりなく)」という意味のフレームワークです。MECEを活用すると、思考する要素に対して漏れやダブりをなくし、正確に判断できます。

たとえば、成人男性を対象とした商品があったとしましょう。対象者を「会社員」「フリーター」「学生」に分類した場合、「無職者」や「会社経営者」などが漏れています。クリティカルシンキングでは漏れ・ダブりを省いていけるので、結論を導き出したらMECEの状態になっているか確認しましょう。

8.組織でクリティカルシンキングを活用する際の注意点

クリティカルシンキングを活用する際の注意点を解説します。議論では相手を批判するような言い方を避け、実践できるよう研修でサポートしましょう。

8-1 相手を批判するために行うものではない

クリティカルシンキングは相手の意見を批判したり、欠点を探したりするものではありません。批判する気持ちで議論してしまうと、社員同士の関係が悪化してしまう恐れもあります。それぞれの関係が悪化すると、議論から外れて人格攻撃になってしまうかもしれません。きちんと目的を確認して、冷静に議論を進めましょう。

主観的な意見で批判する行為は、クリティカルシンキングではありません。自分の意見に客観性があるか考えてから発言するように、社員に指示してください。

8-2 社員が仕事で活用できなければ意味がない

社員がクリティカルシンキングについて知っていても、実際に日常業務で活用できなければ意味がありません。そのためには研修やワークなどを通じて、日頃から訓練できる仕組みを構築することが大切です。

上述したようにクリティカルシンキングでは「目的を意識する」「自分や相手の思考の癖を確認する」「事実と意見を区別する」など気をつける内容が数多くあります。実践を通じて、スムーズに業務でクリティカルシンキングを使えるように練習しましょう。クリティカルシンキングのトレーニング法については、のちほど詳しく解説します。

9.組織で練習してみよう!クリティカルシンキングの例題と考え方

クリティカルシンキングの例題と、その解答例や考え方を紹介します。組織内でクリティカルシンキングを練習する際に、活用しましょう。

9-1 例題①

【例題】

コールセンター業務において「スタッフの説明がわかりにくい」とクレームが増えているため、改善すべきだ

【クリティカルシンキングを用いた反論・解答例】

  • クレームが増えている理由は本当にスタッフのスキルの問題なのか?
  • そもそもクレームが増えているとはどの程度増えているのか?クレーム全体のどの程度か?
  • 自社の教育制度にも問題があるのではないか?
  • 特定のスタッフにクレームが集中しているのか?それとも全体に対するクレームなのか?

疑うところが見つからないような事象でも、「本当にそうか?」「数値的に表現できるか?」「個人の問題か組織の問題か?」などと考えると視野が広がり、物事の本質を見つけやすくなります。

9-2 例題②

【例題】

新規事業計画において、ある市場が近年急激に伸びており将来性は高いといえるため、すぐに参入すべきだ

【クリティカルシンキングを用いた反論・解答例】

  • その市場規模の推移データは確かか?
  • 急激に市場が伸びている原因はなにか?
  • 将来性が高いのは本当か?競合は多くないか?

クリティカルシンキングでは、客観性の高い議論が求められます。まず、市場規模の推移を示すデータの信憑性を確認しましょう。また「将来性は高い」は主観の可能性があります。くわえて現在勢いがあっても、将来的にその市場の需要が続くとは限りません。

そもそも「市場が伸びているから参入すべき」という主張も根拠に乏しい可能性があります。競合の参入やトレンドの変化など、市場に影響を与える可能性があるものをピックアップしてから、本当に参入するメリットがあるか判断しましょう。

9-3 例題③

【例題】

新入社員の教育が進まないのは、教育担当の指導スキル不足にある

【クリティカルシンキングを用いた反論・解答例】

  • 指導スキルの問題だけでなく、教育に十分なリソースを避けられていないからではないか?
  • 実際にどんな指導を行なっているのか事実を確認しているか?
  • 新入社員から、教育担当の指導スキルについての意見は上がっているか?

具体的でない部分を掘り下げて考えましょう。指導スキル不足というだけでは、何が悪いかわかりません。また誰が誰について「指導スキル不足」といっているかも追求しましょう。仮に新入社員や教育担当者以外の第三者が指導スキル不足を訴えている場合、教育が進んでいないと勘違いしている可能性もあります。

10.ビジネスシーンでのクリティカルシンキングの活用例

ビジネスシーンでのクリティカルシンキングの活用例を、日常業務と1on1を想定して紹介します。

10-1 日常業務編

【ケース】

社員Aから「昨日不在時に、先方から案件Bのお見積りの件で連絡があった」といわれた場合

【クリティカルシンキングの活用例】

  • 連絡があったが折り返しの連絡が必要なのか確認しよう
  • 要件は本当に案件Bの見積もりの件であっているのか?

何気ない言葉のやり取りでも、お互いの思い込みで食い違いが発生する場合があります。「折り返しの連絡は必要か」「案件Bではなく名前の似ている案件Cと間違えていないか」など、気になるところを社員Aに確認しましょう。食い違いがあったと気がつくと、先方に対して不適切な行動を取らずに済みます。

10-2 1on1編

【ケース】

1o1において、部下の自己評価をヒアリングする際、部下から「最近は個人の営業成績が落ちていると感じている。原因は自身のトークスキルにあると考えている」という報告があった場合

【クリティカルシンキングの活用例】

  • 本当にトークスキルが原因なのか?
  • 部下の成績が落ちている原因は、顧客が求めていることをきちんと把握していないからではないか?

部下は、自分を客観的に見ているとは限りません。トークスキルが悪いと感じた原因について、掘り下げて質問しましょう。明確な理由がなければ、トークスキルが問題の本質ではない場合があります。

また、部下の視野が狭くなっている場合、視野が広がるようにサポートしてください。自力で気がつけないようであれば「顧客のニーズをくみ取れていないのではないか」「ほかのメンバーと連携が取れていないのではないか」など、いくつか考えるポイントを提示するとよいでしょう。

11.組織におけるクリティカルシンキングのトレーニング方法

組織におけるクリティカルシンキングのトレーニング方法として、e-ラーニングと研修を、それぞれのメリットを交えて解説します。

11-1 e-ラーニングを活用する

e-ラーニングとは、テキストや画像、動画などの教材を使った、インターネットを介した学習方法のこと。社員は、パソコンやスマートフォン、タブレットを利用してかんたんにe-ラーニングを利用できます。

リットは、インターネット環境さえあれば時間と場所を問わず受講できる点。隙間時間で学習を進められるため、業務の合間の空き時間や、移動中の時間などを利用して効率よく学べます。

また、担当者の手間を省ける点もe-ラーニングのメリットのひとつ。外部の社員研修サービスの教材を使えば、担当者がカリキュラムを考えたり教材を準備したりする手間を省けます。

11-2 研修を開催する

研修には集合研修やオンライン集合研修などがあり、カリキュラムにグループワークを取り入れるとクリティカルシンキングを実践できます。クリティカルシンキングは知識だけ理解していても使いこなすのは難しいため、ぜひ研修で実践の機会を設けてください。

また、社内に研修を開催するノウハウがない場合、外部の専門講師を検討するとよいでしょう。専門講師は、豊富な知識をもとにわかりやすく解説してくれます。また、オンライン集合研修の場合は、チャット機能などツールの取り扱いにも手慣れています。

12.組織でクリティカルシンキングの強化を図るなら「playse.ラーニング

クリティカルシンキングは、企業活動にとって欠かせない思考法です。クリティカルシンキングの強化を図るなら「playse.ラーニング」をお役立てください。

12-1 「playse.ラーニング」とは

playse.ラーニング」は、e-ラーニングとオンライン集合研修を組み合わせた社員研修トータルソリューションです。豊富なコンテンツがあるため、各企業の課題にあった教育を提供できます。また、研修コースの作成もサポートするため、研修担当者の負担を大幅に軽減できます。実地に受講者を集めて行う研修と比べると「playse.ラーニング」ならコスト削減も可能です。

12-2 「playse.ラーニング」の機能・メリット

playse.ラーニング」は、5,000以上の学習コンテンツと自社教材を組み合わせた教育が可能です。新入社員や管理職などを対象とした階層別の研修や、マネジメント研修や経営企画研修など職種別の研修にも役立てられます。あわせてオンライン集合研修を実施すれば、eラーニングで学んだ知識をより深められるでしょう。

また「playse.ラーニング」は、教育をサポートする機能が豊富です。コースマップ機能やレポート機能を活用すると、受講生が学習を進めやすい環境を構築できます。アンケートやテスト機能も搭載されているため、研修後に受講生の理解度を確認するのも可能です。

13.クリティカルシンキングを活用して企業の発展につなげよう!

クリティカルシンキングは、ビジネス環境の変化が激しい時代において必要不可欠な思考法です。クリティカルシンキングができるようになると「物事の本質をとらえられる」「ビジネスにおけるリスクを回避できる」など、さまざまなメリットを得られます。

組織でクリティカルシンキングする際は「つねに目的や思考の癖を意識する」「事実と意見を区別する」など、今回の記事で紹介したポイントを社員に意識してもらいましょう。クリティカルシンキングを組織で鍛えるなら、研修やeラーニングを積極的な実施も有効です。

playse.ラーニング」なら豊富な学習コンテンツとサポートで貴社の社員教育を支援します。ぜひ、ご活用ください。

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