社員研修の感想文はどう書く?目的や書き方などを詳しく解説

社員研修の感想文はどう書く?目的や書き方などを詳しく解説

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「社員研修の感想文はそもそも必要なのだろうか」「社員研修レポートにはどのような内容を盛り込めばいいのだろうか」社員研修後に提出してもらう感想文に関して、このように悩んでいる人事担当者は多いのではないでしょうか。

社員研修の感想文が持つ目的は、受講者の理解を深めたり研修内容の検証・改善をしやすくしたりすることです。本記事では、研修後の感想文について、目的や書く際のポイント、チェック時のポイントを詳しく解説します。記事の後半には、そのまま活用できる感想文のテンプレートを用意しています。ぜひ参考にしてみてください。

1.社員研修の感想文を書く目的

社員研修における感想文の意味は、受講者が研修の目的を把握すること。そして、人事担当者はその感想文を研修の企画立案や目的の設定に活用します。だからこそ、人事担当者は感想文を書く目的を十分に理解しておく必要があるのです。社員研修の感想文を書く目的について、見ていきましょう。

  • 社員の理解を深める
  • 研修内容の検証・改善をする
  • 研修内容を共有する

1-1.社員の理解を深める

研修の感想文を書くと、社員自身が研修内容への理解を深められます。なぜなら感想文を書くことで、研修を思い出し、内容を振り返っていけるからです。

人間の脳は一度覚えたことでも、時間が経つにつれて徐々に忘れていくもの。しかし、時間をあけずに復習することで、記憶への定着につながったり理解が深まったりします。内容の濃い研修であるほど、感想文を書いてもらうことで理解力のアップにつながるでしょう。

1-2.研修内容の検証・改善を行う

受講者が提出した感想文を確認すると「研修プログラムと受講者のレベルがマッチしていたのか」「各テーマに割り当てた時間が最適だったのか」把握できます。これらを把握することによって、研修内容の検証と改善につなげられるのです。研修を実施するのには、費用と時間を使っています。そのため、研修の実施により会社にどのような利益をもたらすのかを意識しなければなりません。

また研修を行うタイミングや受講者のレベルと傾向、研修の目的に合わせて、内容を修正する必要があります。つまり、実施した研修を分析し、より効果の高い研修を考える必要があるのです。感想文のなかで「どのような内容が興味深かったか」「どのような学びを得られたのか」「各項目の時間配分は適切だったか」などの内容を用意して書いてもらいましょう。

1-3.研修内容を共有する

提出してもらった感想文をデータとして残すと、次年度以降に研修を実施する際の資料として活用できます。また研修に参加できなかった人も、感想文に目をとおすことで、研修内容や学びを把握できます。さらに社内全体に共有すれば、各配属先の上司や先輩も確認でき、指導や教育に生かせるでしょう。

2.社員研修感想文のおもな項目

社員研修の感想文に記載すべき一般的な項目は、以下のとおりです。

  • レポートの作成日
  • 研修名
  • 担当講師名
  • 受講者指名
  • 研修の日時
  • 研修の実施場所
  • 研修の目的
  • 研修の要点
  • 研修を受けて学びになった内容
  • 研修を受講した感想
  • 研修内容に対するアンケート

レポートの作成日や研修名、担当講師名などは基本情報です。研修の目的に関しては、研修を行う前に講師から受講者にきちんと説明し理解してもらう必要があります。

研修の要点は、受講者自身に内容を振り返ってもらいながら記載してもらいましょう。研修を受けて学びになった内容は、理由も添えてもらうと講師陣が研修をブラッシュアップするのに役立ちます。

感想は、受講者が研修をとおして思ったことや感じたことを自由に書いてもらいます。アンケートは、次回以降に向けてよりよい研修を作るために、時間配分や内容に関してアンケートを作成しておきましょう。

3.社員研修感想文を書いてもらうときのポイント

社員研修の感想文を書いてもらうときのポイントは、以下の5つです。それぞれ詳しく解説するので、参考にしてください。

  • フォーマットを事前に用意しておく
  • 研修の最終目的を事前に受講者に伝える
  • 社員研修の目的に合う評価測定の方法を明確にする
  • 事実を客観的に記載するように受講者に指導する
  • 評価後は課題の検証をする

3-1.フォーマットを事前に用意しておく

感想文のフォーマットは事前に必ず用意しておきましょう。フォーマットが定まっていないと受講者が自由に書くため、企画者側が知りたい内容を得られない可能性もあります。受講者が迷わないよう、人事側で事前にフォーマットを用意しましょう。

また、研修の目的や趣旨に即してフォーマットを用意することが大切です。どの研修でもデフォルトのフォーマットを使用すると、結局欲しい感想が得られない可能性があります。意味のある感想文を書いてもらうためにも、必要な内容だけにして必要のない無駄な章は極力省きましょう。

3-2.研修の最終目的を事前に受講者に伝える

社員研修を実施する際は、研修をとおして最終的にどのような状態になっているのが理想なのか、ゴールを設定しておきましょう。設定したゴールを事前に受講者に伝えると、研修後の姿をイメージできモチベーションアップにつながります。一方、研修のゴールが伝えられていないと、研修に対して気持ちが入りづらく、なんとなく研修を受けて終わってしまうかもしれません。

そして感想文を作成しても、研修への満足度や学べたことをうまく言語化できず、感想文の内容が薄くなる可能性もあります。研修内容の効果測定にも影響するため、最終目的は必ず伝えるようにしましょう。

3-3.社員研修の目的に合う評価測定の方法を明確にする

研修後の評価測定はPDCAを回すのに役立ち、よりよい研修の作成につながります。研修の目的に合わせて、どのように評価を測定するのかを設定しましょう。

たとえば、アンケート調査は、研修後の受講者の変化を知るために役立ちます。またテストを実施すると、習熟度の確認が可能です。レポートや感想文を提出してもらうと、研修からの学びや理解度をチェックできます。

研修後の変化なのか習熟度を確認したいのか、学んだことに対する理解度をチェックしたいのか、評価測定の目的をしっかり決めておきましょう。

3-4.事実を客観的に記載するように受講者に指導する

感想文を書く際には、事実を客観的に記載するよう指導しましょう。

数字や固有名詞を事実で記載すると、読み手である講師陣が受講者の理解度を適切に評価できます。「すごく」「たくさん」「結構」などの抽象的な表現を使ったり、個人の主観で書かれたりすると、感想文から正確な情報を読み取れません。研修に入る前に「感想文を書く際は事実を客観的に書く」と伝えましょう。

3-5.評価後は課題を検証する

感想文を読み込み、次回以降の社員研修に役立てるために課題を検証します。研修での問題点や課題を分析し、解決策や次回の研修で実施するアクションを打ち出しましょう。

たとえば「他社への訪問営業で好印象を与える研修」を実施した場合を例にします。このとき研修後の感想文で「研修内容を実施する自信がない」「もっと実務練習をする時間が欲しかった」などの感想があったときは、受講者へのフォローやフィードバックができていなかったとわかるでしょう。

また、実務練習に割り当てる時間が少なかったという課題もみえてきます。感想文から研修に対する評価を確認し、次回につながる課題の検証を実施することが大切です。

4.社員研修感想文をチェックする際のポイント

社員研修の感想文をチェックする際は、以下の3つを確認しましょう。

  1. 誤字脱字や表現などが適切か
  2. 研修で得られた学びと今後に生かせることが盛り込まれているか
  3. レイアウトが読みやすいか

まず誤字脱字や表現の確認です。これらは社会人が文章を作成するうえで最低限守らないといけないルールなので、抜けがないかどうかきちんとチェックします。

そして、研修から得られた「学び」と「今後に生かせること」が盛り込まれているかを確認しましょう。研修に参加する意欲の高さや、感想文に対して真摯な姿勢で向き合ったことを評価できます。

レイアウトが読みやすくまとめられているかもチェックのポイント。適度に改行が入っているか、読みやすい文章になっているのか、文章全体として読み手を考えた構成になっているかを確認します。

5.社員研修の感想文を書く際の3ステップ

受講者が社員研修の感想文を書く際のステップは、以下のとおりです。

  1. 記載項目の体裁を整える
  2. 各項目に沿って記載する
  3. 研修によって得られた気づきや感想を書く

受講者から書き方について質問を受ける可能性もあります。そのため人事担当者としても、書く際のステップを把握しておくことが大切です。それぞれ詳しく解説します。

5-1.1.記載項目の体裁を整える

社員研修の感想文は、上司や人事担当者に正式に提出する書類として体裁を整えていなければなりません。つまりビジネス書類として、きちんと読み手を意識して執筆する、見やすさや管理のしやすさへの配慮が求められるのです。感想文の冒頭には、以下の5つの内容を必ず記載してもらいましょう。

  • 書類作成日
  • 提出先
  • 氏名と所属
  • 題名
  • 序文

序文では、感想文の概要を一文程度で書きます。

一例

作成日:令和5年8月1日

提出先:営業部部長 〇〇〇〇殿

氏名と所属:営業部 ××××

題名:△△研修報告書

序文:この度、下記のとおり△△研修を受講いたしましたので、ご報告申し上げます。

5-2.2.各項目に沿って記載する

続いて、研修内容の項目を箇条書きで記載してもらいましょう。項目は以下の5つです。

  • 研修テーマ
  • 研修日時
  • 研修場所
  • 講師名
  • 研修内容

一例

研修テーマ:マネジメント研修

研修日時:令和5年7月20日

研修場所:株式会社〇〇 本社会議室

講師名:人材育成コンサルタント ××××

研修内容:

1.マネジメントとは

2.マネジメントに欠かせない思考

3.マネジメントがもたらす効果

5-3.3.研修によって得られた気づきや感想を書く

受講者の感想は、最後にまとめます。研修をとおして得られた気づきや今後に生かせること、どう生かすかなどを記載してもらいましょう。

文量の目安は、A4用紙1枚におさまる程度です。WordやGoogleドキュメントなどの文章作成ソフトを使用する場合は、文字サイズ・フォント・行間などを指定しておきましょう。

また、執筆時は結論ファーストを心がけ、一文が冗長にならないよう簡潔に記載すると読みやすい文章を作成できます。必要であれば、箇条書きや表などを活用してもらいましょう。

6.【目的別】社員研修感想文のテンプレート・例文

研修の種類や目的に応じて、記載のポイントが異なります。ここでは、以下の5パターンの研修における感想文の例文をチェックしましょう。

  • 新人研修
  • ビジネスマナー研修
  • スキルアップ研修
  • リーダー研修
  • コミュニケーション研修

6-1.新人研修

令和5年8月1日

営業部部長 〇〇〇〇殿

営業部 ××××

新人研修報告書

この度、下記のとおり研修を受講しましたので、ご報告申し上げます。

研修のテーマ:会社の理念と社会人の在り方

研修日:令和5年7月20日

研修場所:本社会議室

担当講師名:人事部 △△△△様

研修概要

  1. 会社概要
  2. 企業理念の理解
  3. 業務内容
  4. 社会人と学生の違い
  5. 社会人の重要な在り方

感想

この度の新人研修では、学生から社会人になったばかりの私たちに、会社の概要、企業理念といった会社を深く知る時間を設けていただきました。先輩社員のお話を聞けて、現場に出るのが楽しみです。また、社会人の在り方を学びましたので、これからは株式会社◻︎◻︎◻︎◻︎の一員として、恥じない行動を心がけます。

新人研修後の感想文は、新入社員が社会人として初めて作成する感想文になります。提出後は丁寧にフィードバックしましょう。

6-2.ビジネスマナー研修

令和5年8月1日

営業部部長 〇〇〇〇殿

営業部 ××××

ビジネスマナー研修報告書

この度、下記のとおり研修を受講しましたので、ご報告申し上げます。

研修のテーマ:一般的なビジネスマナーについて

研修日:令和5年7月20日

研修場所:本社会議室

担当講師名:人事部 △△△△様

研修概要

  1. 身だしなみ
  2. コミュニケーション・敬語・言葉遣い
  3. 接客対応・電話対応
  4. ビジネス文章作成時のマナー
  5. 報告・連絡・相談の重要性

感想

この度のビジネスマナー研修では、社会人にとって重要なビジネスマナーについて教えていただきました。身だしなみやコミュニケーション、接客・電話対応、文書作成、報連相の重要性など、業務に不可欠なマナーを身につけられたので、今後も適切に取り組んでいきたいです。

教わったビジネスマナーのなかでも、敬語や言葉遣いが不得意だと実感したので、配属先の先輩にも注意して見てもらいます。

今回教わったことを、徹底し実務に生かせるよう励んでいく所存です。

どのようなポイントがより勉強になったのかを書いてもらうと、受講生自身の今後のアクションにもつながります。

6-3.スキルアップ研修

令和5年8月1日

営業部部長 〇〇〇〇殿

営業部 ××××

スキルアップ研修報告書

この度、下記のとおり研修を受講しましたので、ご報告申し上げます。

研修のテーマ:プレゼンテーションスキルの構築

研修日:令和5年7月20日

研修場所:本社会議室

担当講師名:外部講師 △△△△様

研修概要

  1. プレゼンテーションとは
  2. プレゼンテーションに求められることとは
  3. プレゼン資料の作成方法
  4. プレゼンをする前の心構え
  5. プレゼン後に行うべき3つのこと

感想

この度の研修では、ビジネススキルをアップする目的でプレゼンテーションについて学びました。プレゼンテーションの目的から見る人を惹きつけるテクニック、心構えを学べたので、早速、次回のプレゼンテーションに落とし込んでみます。

またプレゼンのスキルは営業の現場でも活用できると感じたので、顧客との商談時に取り入れるように考えます。

どういったスキルを習得したのか、現場でどう生かすのかを具体的に盛り込むことが大切です。

6-4.リーダー研修

令和5年8月1日

営業部部長 〇〇〇〇殿

営業部 ××××

リーダー研修報告書

この度、下記のとおり研修を受講しましたので、ご報告申し上げます。

研修のテーマ:リーダーとして「勝つ」チームを作るには

研修日:令和5年7月20日

研修場所:◻︎◻︎◻︎◻︎東京ホテル 研修室

主催者:株式会社◇◇◇◇

担当講師名:人材育成コンサルタント △△△△様

受講費用:10,000円(税込)

研修概要

  1. リーダーとは
  2. リーダーとボスの違い
  3. リーダーが身につけるべきスキル
  4. 部下育成の方法

感想

今回の研修は、「リーダー」をテーマにしており、リーダーの本質や身につけるべきスキル、部下育成の方法などを学びました。

研修のなかでもとくに部下育成の部分で、部下への接し方や指導の仕方で私のスキルがまだまだ不十分だと感じた次第です。今後は、部下がミスしたり、チームの動きが悪いと感じたりしたら、この度の研修内容を思い出し、リーダーとして正しい行動ができるようにします。

外部研修の場合は、主催者や受講費用の記載も必要です。

6-5.コミュニケーション研修

令和5年8月1日

営業部部長 〇〇〇〇殿

営業部 ××××

コミュニケーション研修報告書

この度、下記のとおり研修を受講しましたので、ご報告申し上げます。

研修のテーマ:人に誤解を与えない円滑なコミュニケーションを行う方法

研修日:令和5年7月20日

研修場所:◻︎◻︎◻︎◻︎東京ホテル 研修室

主催者:株式会社◇◇◇◇

担当講師名:人材育成コンサルタント △△△△様

受講費用:10,000円(税込)

研修概要

  1. コミュニケーションの本質
  2. ケーススタディ
  3. 円滑なコミュニケーションを取る際のポイント

感想

今回の研修では、コミュニケーションスキルをアップさせるための学びを得ました。もともとコミュニケーションが苦手でした。

しかし今回の研修に含まれていたケーススタディによってコミュニケーションに対する苦手意識が少し克服されたと感じています。円滑なコミュニケーションを取る際のポイントで教わった内容を、日頃の業務で取り入れていきます。

どのような研修でも「学んだこと」「次のアクション」を書いてもらうことが重要です。研修によって苦手意識が克服されたという観点も盛り込まれていると、企画者側は研修の成果として把握できます。

7.社員研修後も継続的なサポートが大切

人事担当者は、社員研修を実施して終わりにするのではなく、その後、現場に戻った社員の様子を確認することが大切です。研修内容がどう生かされているかを継続的にチェックする必要があります。研修はうまくいったとしても、配属先に戻ったときに研修内容を実施するかどうかは本人と配属先にかかっているからです。

本人の継続力がなければ、研修で学んだ内容が効果を発揮しないでしょう。また配属先の上司や先輩が研修内容に対してマイナスなイメージを持っていると、せっかく学んだ内容を実践で使わせてもらえないケースもあります。

人事部は現場社員との密なコミュニケーションや連携が欠かせません。必要な場合は、フォローアップ研修を実施してサポートしましょう。

8.社員研修実施の目的をおさえて感想文作成で学びを可視化しよう

本記事では、社員研修の感想文について詳しく解説しました。社員研修における感想文には、以下の目的があります。

  • 社員の理解を深める
  • 研修内容の検証・改善を行う
  • 研修内容を共有する

受講者側にも企業側にも大きなメリットがあるので、しっかり書いて提出してもらうことが大切です。しかし、感想文のテンプレートを作成や管理が難しいと困っている方も多いでしょう。そこでオススメなのが株式会社manebiの「playse.ラーニング」です。

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